竹中 遥花 (Haruka Takenaka)

2000年石川県に生まれる。幼い頃に石川県の伝統文化に出会い感動する。学びたいと強く思い2016年石川県立工業高等学校に入学。プロダクトデザインを学び物作りの面白さを覚える。卒業後、短期大学にて陶芸を学ぶ。その中でガラスという素材に出会い追求したいと思い2021年から富山ガラス造形研究所に入学。現在も在学中。

研究テーマ

「イラストレーションを基にした立体表現の追求」

ガラスの持つ透明感とエナメル絵付の質感や陶器などの異なる質感の組み合わせについて研究したい。

ガラスについて

私の思うガラスの魅力は素材に生命を感じるところにある。
ガラスのことを学ぶ以前から美術館で見る作品や日常で使う食器などが固く冷たいのに生きて動き続けているような気がしていた。ここに入学し、溶解炉で赤くなっているガラスや溶ける前のガラスカレットに触れた時にやはりガラスは生きているのだと感じた。人間が触れることのできない場所で動き、人間が手を加えて形や色を変え冷えて固くなってもそこに存在し生き続ける素材であると思う。
私は陶芸を学んでいた時、焼成後の固まった陶器を触った時ほんの少しの寂しさを感じていた。土であったときは私と話し、姿を変えてくれていたのにもう私の手では動くかないのだ。ガラスは冷えて固まっても私を聞いてくれる。そして熱を与えれば姿を変えてくれる、いろいろな形で生きてくれる。この生命力が私が感じるガラスの魅力であり、今後追求していきたいと思うことである。

私の興味について

生活していく中で大体のことはそれなりに予想し備えることができるのに全ての人間に定められた「死」というものに対してはどれだけ想像をしたところで無駄であるということはわかっている。死後に備えることができたらその時にすんなり死を受け入れることができるのだろうか。私は「生きている」ということを感じる瞬間が苦手である。誰かに触れられその人の温もりを感じたり目が合ったり、自分の想像していなかった行動をされた時生きているということを実感して恐怖を感じる。自分がちゃんとこれと同じような体温で生きているのか不安になる。
ここに入学して出会うことができたイラストレーションの作り方は自分の中の自分と会話しながら生み出しているものが多く、それをすることで私が動いて感情を持って生きているということを実感できる。

名古屋芸術大学での研究発表



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