辻 裕美 (Hiromi Tsuji)

1996年三重生まれ。富山ガラス造形研究所へ入所する前は、油絵や版技法を用いた平面作品の制作を続けてきました。

研究テーマ

「様々な形に影響を受けるガラスの表情の研究」

私の制作は素材との対話を目的としています。 素材の表情は形に付随するかのように様々に変化していきます。そのような姿に興味を持っています。 制作のきっかけになる形とゆうものがまずは欲しいと思うのでおおよそ決まってから作業に着手します。その形とゆうものは私が普段目にする、日常にあるものの形です。それらには用途も名前もあり、造形として見た時の興味を私が持ったとしても、興味のある形の大元となるものを見せたとき、そのものには名前もあ利用ともあり、その造形に意味が付属してきます。 そんな意味を持ってしまう形を別の素材で置き換え、その形に持つ興味はどんなものであるのか、整理していくプロセスが制作の中にはあります。 しかしあくまで形はきっかけ作りであり、重要なのはその後のその別の素材をどう扱っていくかとゆうことです。興味のある質感や表情をどうコントロールして、残していくのか。そのやりとりを重ねていく事が私の制作では大切な事になります。 一年後期で制作した形は元となる気になる形がありました。何が気になっていてこの形を作るのか、作りながら考えていました。 その時の感覚としてはそれまで続けてきた絵画と違い、立体作品には中と外の空間ができる事でそれまでスペースであった空間に意味を持たせられることや、見る場所が変わる事で作品の見えてくる部分と見えない部分が変わっていく事がその形に興味を持った部分だったのではないかと再確認しました。 また質感に研究としては透明性を利用して内側が見える部分と曇って見えない部分など見え方の違いの変化に面白さを感じました。 ワックスでそのまま原型を作っているので手作業の不慣れ感が顕著に現れた形であると思いました。コントロールしにくいからこそ生まれる表情はイメージの中にはない新たな発見です。今後の制作としても興味を持つ形を制作のきっかけにし、素材の表情を追っていきたいと考えています。

研究経過発表



名古屋芸術大学での研究発表

発表テーマ

「並べること、重ねていくこと、崩れていくこと」

何かを見ること、触ること、意識すること、その際にそれらを並べることや比べること、それぞれの違いを感じる時、私はその違いや変化に興味が湧いてきます。秩序が決まっている中で生まれた自由な部分とか少しずつ崩れていく姿とかにそのもの自体の魅力とか本質とかを表すような合図が隠れているのではないかと日々感じています。そのように感じていることをガラスという素材を通して表現したいと思います。

ガラスについて

ツルツルしていて透明度で、だけどザラザラしてるし不透明な時もある、簡単に割れちゃうのに凄くかたくて、不思議な存在





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